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研究トピックス
Research topics
遠縁種間交雑および変異誘導による育種
研究に利用する植物
ホトトギス属植物、ベゴニア属植物、スミレ属植物などの花き園芸植物
目的
新しい形質をもつ新品種の育成
解説
従来の交雑育種では、多くの場合、同じ種内の両親を交配します。しかし、種内では遺伝的な多様性に限りがあるため、これまでにない形質をもつ新品種を育成することは容易ではありません。そこで当研究室では、種間や属間といった遠縁種間での交雑に挑戦し、新しい花色や花形などをもつ新品種の育成を目指しています。
遠縁種間交雑では、花粉管が胚珠まで到達しない「受精前障壁」や、受精後に胚の発生が停止する「受精後障壁」によって、雑種を得ることができない場合がほとんどです (図1)。このうち受精後障壁は、胚珠培養 (胚救出) とよばれる組織培養技術によって克服できます。これは、受精後間もない胚を取り出して人工的に培地上で育成する技術であり、人で例えると帝王切開で出生した未熟児を保育器で育てるイメージです。
当研究室では、この技術をさまざまな花き園芸植物へ応用し、多くの種間・属間雑種の作出に成功しています (図2)。これらの中には、従来にはない花色や花形などの新しい形質を示す系統も含まれており、一部は新品種として実用化されています。
さらに、紡錘糸形成阻害剤を用いた染色体倍加も行っています。染色体数を倍加させることで、花や葉などの器官が大型化することが多く、見た目の豪華な観賞価値の高い新品種の育成につながります。

図1 受精前障壁と受精後障壁の概略図


図2 ホトトギス属植物の種間雑種 (上) およびコルチカム科植物の属間雑種 (下)
左右に両親の花の写真を、中央に種間雑種の花の写真を配置しています。
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